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村上市有害鳥獣被害防止対策協議会 平成22年度事業
推進体制の整備への取り組み
鳥獣被害防止モデル集落設置
「集落ぐるみの防止対策」および「サルを誘引しにくい集落環境づくり」などのモデル集落を設置します。
行われた取り組みは、このページで随時紹介します。
鳥獣被害防止パンフレット作成
被害地域住民を対象とした鳥獣被害防止啓発に関するパンフレット(PDF716KB)を作成しました。
平成23年3月1日発行
鳥獣被害対策研修会(講演会)
被害防止のため、地域リーダー育成研修会(講演会)を実施しました。
農業農村活性化研修会
とき:平成22年11月27日
ところ:村上市総合文化会館
【演題・講師】
- ニホンザルを誘引しにくい集落環境づくり
- 長岡技術科学大学 山本先生
- 食料、農業および農村に関する施策
- 新潟農政事務所 吉田所長
271名参加
※水田農業推進協議会と同時開催
個体数調整への取り組み
箱わなの導入
個体数調整のための箱わな(サル用8基、ハクビシン用9基)を導入しました。
捕獲従事者技術講習会への助成
猟友会むらかみ支部で開催している捕獲従事者技術講習会への経費助成を行います。
被害防除への取り組み
侵入防止柵実証試験
実証概要
実証地の千縄集落は、村上市(朝日地区)の北部に位置し、三面川に沿った中 山間地に水稲を中心に営む農業地域です。
これまで、サルによる農作物被害が多発し、耕作者が独自にネットなどで自衛を行っていましたが、被害は減少には繋がらなかった。
今回、隣接する茎太集落と協力し、猿害防止のモデル集落として、地域ぐるみで電気柵を設置しました。(H22.8.17設置)
- 対象面積(畑) 約 80a
- 電気柵
- 周囲:約400m
- 出入口:5箇所 (3m×3、2m×2)
- パワーボックス、ソーラーパネル:1式
設置作業(集落参加者23名)
実証結果
設置前や周辺農地では農作物被害がありましたが、この実証圃場では被害が無く侵入防止効果が確認されました。
- 電気柵の設置・撤去は思ったより簡単でした。
- サルに対してかなりの効果がありました。柵の中にサルが入ったのは1回だけでした。(入り口の扉を閉め忘れたため)
- 被害が無くなり、野菜作りの意欲が増した人や、休耕していた人が再び耕作を始めようとする動きがあります。
- 今後は、柵を設置したためにトラクターなどの機械が自由に入れなくなったので、機械が入れるように道を作る話が進んでいます
ウルフピー実証試験
実証概要
サルの撃退に効果があるとされる「狼の尿」を商品化した「ウルフピー」の実証試験を行いました。
この試験では、各地区ごとに1箇所づつ(計5箇所)の実証圃を選定し、設置図の要領によりウルフピーを設置し、8~10月までの約3ヶ月間調査しました。
- 設置箇所
- 村上(門前)
- 荒川(荒島)
- 神林(小岩内)
- 朝日(岩崩)
- 山北(岩石)
- 設置経費
ウルフピー、資材費:約14万円(協議会負担)
実験経過
各農地の地権者が毎日1回程度の見回りを行い日誌を記帳します。被害があったときには市に連絡をいただくことになっています。また、当会の調査員が週4・5回程度の見回りを行い、調査とウルフピーの補充を行います。
村上地区【門前】
リンゴ、プルーン、カボチャなど(8月3日設置)
- 8月6日食害あり
- 8月9日食害あり
- 8月11日食害あり
- 8月25日食害あり
- 8月27日食害あり
- 9月8日食害あり
- 9月10日撤去
21箇所設置
荒川地区【荒島】
キュウリ、ナス、メロンなど(8月3日設置)
- 8月5日食害あり
- 8月6日食害あり
- 8月9日食害あり
- 8月30日食害あり
- 9月1日食害あり
- 9月10日撤去
10箇所設置
神林地区【小岩内】
カボチャ、サツマイモ、エダマメなど(8月3日設置)
- 8月9日食害あり
- 8月14日食害あり
- 8月16日食害あり
- 10月13日撤去
10箇所設置
朝日地区【岩崩】
アズキ(8月3日設置)
- 10月4日食害あり
- 10月13日撤去
17箇所設置
山北地区【岩石】
エダマメ、ネギアズキなど・8月4日設置
- 10月6日食害あり
- 10月27日撤去
12箇所設置
実証結果
週3回の巡回で液補充、容器を振って臭いを出すなど綿密な方法で実証を行ったが、残念ながら、当地域のサル群れでは、被害防止効果は得られませんでした。(嗅覚は弱いからなのか?)
調査・使用方法などに問題が無かったか検証する必要があります。