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すくすくコラムVol.19
~赤ちゃんの皮膚を守ろう~
暑い日が毎日続き、赤ちゃんの皮膚トラブルが起きやすい季節となりました。今回は、赤ちゃんの皮膚トラブルとその対処法についてお伝えします。
赤ちゃんの皮膚の構造
生まれたての赤ちゃんはとてもみずみずしく、ふにゃふにゃしていて、頼りない感じですね。それは、体の水分が約75%もあり、脂肪や筋肉が10%程度しかないからです。
赤ちゃんの皮膚の表面は、ラップのように薄く大人の皮膚(2~3mm)の1/2~1/3くらいなので、こすったりすると表面が傷つきやすくなっています。3か月頃までは、お母さんのお腹の中でもらった男性ホルモンの影響で、あぶらの量が汗よりも多く出ます。また、汗腺が皮下組織の中に入っていため、毛穴が詰まりやすくなります。3か月以降は、あぶらの出る量は減りますが、皮膚の表面は薄いため、水分が蒸発しやすく、乾燥しやすい状態です。
また、身体は小さいけれど、大人と同じ数の汗腺があるためたくさん汗をかきます。特に、体温を調節している太い血管のある部分(首・脇・肘・膝)が汗をかきやすくなっています。
皮膚の病気と対処法
この季節に多くみられる皮膚トラブルとしては、「あせも」があります。
「あせも」
あせもは、汗腺がふさがり、炎症を起こすことによってできます。
汗腺の出口が汗やほこり、あかなどでふさがり、皮膚の中が炎症をおこします。赤い小さなブツブツで、かゆみがあり、頭、額、首のまわり、手足のくびれ、脇の下、背中などの汗のたまりやすい場所にできます。あせもをそのままにしてしまうと、細菌に感染し(とびひ)、治りにくくなり、全身に広がることもあります。予防のためには、肌を清潔に保つことが大切です。
あせもの対処法
・昼寝の後など汗をかいたら、さっとシャワーで洗いましょう。身体を拭くときは、こすらないようにしましょう。
・衣類は汗を吸収しやすい木綿などを選びましょう。脇の下をカバーすることができるTシャツの下着や洋服がいいでしょう。
・扇風機やエアコンも直接風が当たらなければ効果的。温度を下げすぎないようにしましょう。
受診のめやす
あせもが広がる、かゆみが強い、ジュクジュクと汁がでるなどの時は受診しましょう。
子育てや子どもの成長などの心配なことがあれば、いつでも保健師までご相談ください。