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認知症を知ろう その2

記事ID:0034580 更新日:2018年4月1日更新 印刷ページ表示

認知症の人との接し方

毎日認知症の人と接している家族(介護者)は、心身のストレスがたまりやすくなっています。
次のようなことを心がけて接すると、認知症の人の症状が安定し、介護者のストレス軽減にもつながっていきます。

知るは力なり

認知症の症状について正しい知識を持つことで、その人のさまざまな症状を理解して受け止めることができます。

割り切り上手に

認知症は病気と割り切りましょう。一呼吸おくと冷静に対処できることがあります。

時には役者に

認知症の人の錯覚や間違った思い込みは、否定しても反発を増すだけです。時には演技して、その思い込みに合わせてみましょう。

全力投球はしない

肩の力を抜いてあせらず、ゆったりとした介護を心掛けましょう。

隠すよりオープンに

隠すことは逆効果です。近所や周囲の人に知ってもらい協力を得ましょう。

ペースは合わせるもの

介護者のやり方を押しつけるのではなく、認知症の人のペースに合わせて付き合うことが大切です。


認知症の人はすべてを忘れてしまうわけではありません。『怒られて悲しかった』『褒められてうれしかった』などの感情は記憶に残っています。とりわけ「怒られて」嫌な気持ちになったことは、いつまでも忘れずに覚えていることが多いものです。
介護している人は、「腹を立てず」にその人の「顔を立てる」という気持ちで接することが大切です。

地域で支える

認知症の人の多くは自宅で暮らしています。その人の暮らしを支えるためには、介護保険サービスなどの公的サービスが必要となりますが、それだけではまかなえないのが現状です。
身体が不自由な人は、つえや車いすを使って自分の力で動く努力をします。そのような場面を目にすることが増えたことでエレベーターやスロープの設置が多くなり、私たちにもどのように手助けすればよいかを教えてくれます。

しかし、認知症の人は自分の障がいを補う方法を覚えることが困難です。忘れないようにメモしてもうまく思い出せず、何のことか分からなくなってしまいます。認知症を正しく理解し、さりげなく援助できる家族や地域の人の助けが必要になります。
交通機関や店など地域のあらゆるところで温かく見守り、適切な支援をしてくれる人が増えれば、自分でできることもずいぶん増えるのではないでしょうか。

認知症の予防

認知症を完全に治す方法は残念ながらまだ確立していませんが、危険な要素などは明らかになってきており、生活習慣を変えることで発症を抑えたり、また発症しても進行を遅らせたりすることができる可能性があります。予防にまさる薬はありません。予防に努めて、いつまでも健康な生活を送りましょう。

生活習慣病を放置しない

高血圧・糖尿病などの生活習慣病は、動脈硬化や脳卒中を招き、脳血管性認知症の直接的な原因となります。また、糖尿病はアルツハイマー型認知症の発症リスクも高まることが明らかになっています。健康診査を積極的に受診しましょう。

適度な運動を心がけよう

適度な運動は、血流を良くして脳のさまざまな部分を刺激するので、認知症予防に大きな効果があります。

バランスのよい食生活を

予防の基本は、さまざまな栄養素をバランスよく摂ることです。野菜や果物、魚を多めに食べるようにしましょう。

日常生活を活発にしよう

趣味やスポーツ、友だちづきあいなどを楽しんでいる人は、認知症になりにくいことが分かっています。その人にとって心地よい刺激が多いほど脳の神経細胞が活性化されるからです。